海外旅行に行っていた。行き先はベルギー、パリ、アイスランド、ニューヨーク。国が変われば生活スタイルや空気感が違うことを改めて実感した。やはり実際にその国で時間を過ごすと自身の感覚とその国に流れる感覚の”違い”を再確認できる。気付かぬうちに囚われていた感覚や考えを認識させ心を開いてくれるのが旅だと思う。
どの場所にもその地特有のルールや常識が存在していると思う。それを認識できるのは、普段それらに触れていない部外者だと思う。そしてその部外者も自分が持っている固定概念を自覚する。体に染み付いている考え方や判断基準、行動の選択が環境にどれほど依存しているかに驚かされる。些細なことだが日本は左側通行。車はもちろん、歩道で人がすれ違う時も無意識に左側を通っている。今回訪れた国は逆。人通りが多いところは特に右側を歩いた方がスムーズ。日本の左側通行は帯刀していた頃の名残と聞いたことがある。右に壁があると刀が抜けないらしい。
今回大きな発見だったのは、周りの目を意識している自分を自覚できたこと。特にニューヨークは文化的な背景が異なる様々な地域から人が集まり混じり合っていて、比較的同質的な日本のような常識が存在していないように感じた。服装も振る舞いも各個人がそれぞれ自由に選択しているように見える。恐らくその中にもルールや常識は存在しているのだろうが、国籍や人種が多様なので、そもそもその背景が異なる他人がどのルールや常識に則っているのか判断できないのではないか。結果、他人に対する寛容が存在していた気がする。それと同時に自己主張が大事な国なんだと思う。
僕は日本人だし日本が好き。ただ日本社会はニューヨークに比べ異物を受け入れにくい雰囲気は感じるし、そのことに窮屈さを感じていることを今回認識した。自分の中に存在していた感覚を旅行が明らかにしてくれる。
何故か分からないが、僕はとにかく色々なことが知りたいし、色々な生活をしてみたい。環境を変えることで、自分が囚われているフレームを自覚しそれらを取り払おうと努力する中で自分のコアみたいなものが見えてくる気がする。それを知ってどうするのかはまだ分からないがそれを知ってみたい。日本はいい国だし、俺は日本人として生きていくことに迷いはないが、他の場所でも生きてみたい。どんな形でそれを実現しようかな。ワクワクしてる。じゃ!